「ウーバーイーツの配達員って、自転車だともう稼げないのかな?」
これから配達を始めようと思っている人にとって、すごく気になるポイントですよね。
バイクに比べて移動は遅いし、坂道も大変そう。ネットでは
「自転車じゃ無理」
「時給1,000円にも満たない」
なんて声もあって、正直ちょっと不安になると思います。
僕も同じでした。
ちなみに僕は、関東の地方都市でウーバーイーツを2月からやっています。
都内ほどお店が密集していないエリアなので、「本当に自転車で稼げるのか?」という疑問はずっと持っていました。
そして実際にやってみて感じたのは──
**「たしかに厳しい。でも、やり方次第で稼げた日もある」**ということです。
この記事では、自転車配達でも本当に稼げるのか?
実際の体験をもとに、正直にお話ししていきます。
自転車だと稼げないって本当?

結論から言うと、自転車はバイクより稼ぎづらい条件が多いです。
特に、以下のような点で不利になりやすいと感じました。
- 移動速度が遅く、配達件数が伸びにくい
- バイクに比べて体力の消耗が著しいので長く稼働できない
- 自転車だと配達の距離が短いので単価が低い
移動速度が遅くて、配達件数が伸びにくい
ウーバーイーツでは、一定の配達をこなすと「クエスト達成」としてボーナスが支給されます。
クエストとは指定された配達数をこなすと、追加で手に入る報酬のこと。たとえば「10回配達で+800円」などがあります。
しかし、自転車だと移動速度がバイクより遅いため、1件にかかる時間が長くなりがち。
とくに距離のある配達が増えると、件数がなかなか伸びず、クエスト達成が難しくなることも。
クエストの達成具合によって時給も大きく変わってくるので、自転車だと不利になってしまいます。
バイクに比べて体力の消耗が著しいので長く稼働できない
ウーバーイーツの自転車稼働で稼ぎにくい一番の理由と言っていいかもしれません。
それは、とにかく疲れること。
自転車はバイクに比べて体力の消耗が激しく、1日10時間の稼働を自転車でやろうと思うとすごく大変です。
1日だけならまだしも、連日となると疲れが蓄積して、モチベーションも維持しにくくなります。
長く稼働できないというのは、稼ぐ上でかなりのデメリットです。
自転車だと配達の距離が短いので報酬単価が低い
ウーバーイーツの報酬は、配達距離や所要時間に比例して上げっていきます。
しかし、自転車だとどうしても長距離の配達は避けられがち。配達スピードの関係で、短距離の注文が中心になります。
その結果、1件あたりの報酬も低めになりやすく、件数をこなしても思ったより稼げないという状況になりがちです。
実際、自転車だとどれくらい稼げるのか?僕の地方配達のリアル

自転車が稼ぎづらいことは分かったけど、じゃあ実際どれくらい稼げるのか気になるところだと思います。
ここでは、僕が地方都市で実際にウーバーイーツ配達をして得た売上データを、月ごとに公開します。
2月の売上(初めての月)
僕がウーバーイーツを始めたのは今年の2月。
この時期はとにかく慣れることが第一で、操作やマナーなど、すべてが手探り状態でした。
平均時給は1,000円程度です。
▼2月の売上画面はこちら
2月の土曜日の売上

2月の平日の売上

3月の売上(慣れてきた頃)
3月になるとアプリの使い方や土地勘にも慣れてきて、稼ぎ方のコツも少しずつ掴めるようになってきました。
配達件数をうまくこなせるようになった分、時給も1,200程度にアップしました。
3月の祝日の売上

3月の平日の売上

3月の売上(クエスト込みver)
クエスト込みだと時給が1,600円行くこともありました。
クエストとは指定された配達数をこなすと、追加で手に入る報酬のこと。たとえば「10回配達で+800円」などがあります。

4月の売上
ところが、4月に入ってから流れがガラッと変わります。
土日でも注文がほとんど鳴らなくなり、待機時間がどんどん増加。
モチベーションも落ちてしまい、稼働時間も短くなった結果、1日の売上は2,000円弱で切り上げる日が続きました。
▼4月の売上画面はこちら
4月の土曜日の売上

雨の日は稼げる大チャンス!
「雨の日は稼げる」とよく言われますが、自転車でも本当にその通りでした。
実際、 GWの雨の日に稼働した時は時給換算でなんと3,000円超え!
注文がひっきりなしで鳴り、配達もスムーズ。久々に「配達って楽しいかも」と思える日でした(笑)
▼そのときの売上画面はこちら

途中でリュックが壊れてしまい稼働を切り上げましたが、8時間やっていれば、2万円以上は稼げていた計算です。
ただし、雨の日は本当にしんどい
いくら稼げるとはいえ、雨の日は想像以上に過酷です。
以下のような状況になりやすいので、しっかり備えておかないと、体力も気力も削られてしまいます。
「雨の日は稼げる」=「楽できる」ではありません。
ちゃんと準備していないと、心身ともに辛く「雨の日の稼働はやめよう…」となってしまいます。
そのために雨の日は装備を整えておきましょう。
このあたりをしっかり用意しておけば「雨の日こそ稼げるゴールデンタイム」
僕自身、装備を整えてからは「むしろ雨の日が狙い目だな」と感じるようになりました。
都市部だと自転車でも稼げる?

僕自身は地方都市でしか稼働したことがないのですが、都市部での自転車稼働について調べてみたところ、十分に稼げるという声が多く見られました。
その理由は、店舗や配達先が密集しているため、短い距離で次々と配達件数をこなせるからだそうです。
また自転車では細い道を通って効率的な配達が可能になることも。
実際に、他の配達員の方の記事では「都市部なら時給1,300円〜1,800円ほど稼げた」という意見がありました(参考:おいしいデリバリー)
僕が働いている地方都市と比べると、時給ベースで200円ほど高く、効率の良さが際立ちます。
もちろんエリアによって差はあると思いますが、都市部なら自転車でも十分稼げますし、自転車ならではの利点がありそうですね。
自転車で稼ぐコツ

ウーバーイーツを自転車で効率よくこなすには、いくつかの“コツ”があります。ただがむしゃらに走るだけでは、体力ばかり消耗してしまい、思ったほど稼げないことも。
効率的に稼ぐには以下のことを実践してみてください。
稼働タイミングを見極める
ウーバーイーツで自転車稼働するなら、「いつ稼働するか」がとにかく重要です。
同じ時間働いても、タイミング次第で収入が倍近く変わることもあります。
「たくさん働く」よりも「効率よく働く」ことを意識すると、自転車稼働でもしっかり収益を伸ばせます。
報酬が高くても長距離ならやめる
配達を始めたばかりの頃は「報酬が高ければ距離があっても行こう」と考えていました。
でも実際にやってみると、自転車での長距離配達は旨味が少ないと感じいています。
そのため以下の2つの条件が揃っていない場合、長距離配達は避けた方が無難です。
このどちらかが欠けていると、ロスタイムが多くなり、全体の効率が大きく落ちます。
僕自身、総距離で3km未満が無理なくこなせる目安だと感じています。
稼ぎやすいエリアを把握しておく
ウーバーイーツで効率よく稼ぐためには「どのエリアで稼働するか」が非常に重要です。
ウーバーイーツのアプリには、注文が集中しているエリアが「シミ(ヒートマップ)」として表示され、通常オレンジや赤の色で表示されます。この色の濃いエリアは注文数が多いので、配達件数が稼ぎやすいです。
そのためウーバーイーツを始める際は、自分の住んでいる付近ではどのエリアが注文が多いのか、事前に調べておくと良いでしょう。
地図アプリよりも土地勘に頼る
ウーバーイーツでは、配達先のナビとしてGoogleマップを使うことができます。配達員用アプリと連携して、注文ごとに自動的にルートが表示されるため、初心者でも迷わずに目的地へ向かえるのがメリット。
しかしGoogleマップが案内するルートが必ずしも最短・最速とは限りません。
といった道を案内されて、かえって時間がかかるケースがあります。
そのため、ある程度エリアの土地勘が付いたら、地図アプリは最終確認にとどめて、自分の判断でルートを選んでいくのがおすすめです。
とくに自転車配達では、「抜け道」や「坂道の少ないルート」を把握していると、移動スピードや体力消耗に大きな差が出るため、経験値が報酬に直結します。
クエストを活用して効率よく報酬アップを狙う
ウーバーイーツでは、通常の配達報酬に加えて「クエスト」というボーナス制度が用意されています。
クエストとは指定された配達数をこなすと、追加で手に入る報酬のこと。
- 10回配達で+800円(日跨ぎクエスト)
- 雨の日に配達すると一件ごとに+150円(雨クエスト)
などがあります。
とくに日跨ぎクエストは直近の稼働状況や配達実績に応じて変動します。クエストのレベルが上っていくと100件達成して1万6,000円もの追加報酬が支給されることも。
このような高額報酬を狙うためにも、自転車配達なら短距離の注文を数多くこなすことが大切です。
できれば軽量の自転車に乗り換えるのがおすすめ
ウーバーイーツを長時間稼働するなら、ママチャリからの乗り換えを検討するのがおすすめです。ママチャリは短時間の移動には便利ですが
といった欠点があります。
僕自身は、現在クロスバイク(TB-23-009)を使って配達していますが、ママチャリと比べて車体がとても軽く、スピードも出しやすいため、疲労感が圧倒的に違います。価格も5万円程度と、初期投資としては現実的な範囲です。
自転車の購入はネット通販でも可能ですが、Googleマップで評判の良い近所の自転車店を探し、実際に相談して購入するのがおすすめ。用途や予算、乗り心地などを細かく聞いてもらえるため、後悔のない選択がしやすくなります。
他の配達アプリを併用する
ウーバーイーツだけでなく、出前館などの他の配達アプリと併用することで、より効率よく稼ぐことが可能です。
一般的に、注文数はウーバーイーツの方が多い一方で、出前館は1件あたりの報酬単価が高めに設定されているため、上手く使い分けることで効率的に稼げます。
ただし!
出前館は注文受諾後、30秒以内でないとキャンセルできないというルールがあります。操作に慣れていないと、誤って受けてしまった注文がキャンセルできず、トラブルになるリスクも。
そのため、出前館の操作や仕様にある程度慣れてから、ウーバーイーツとの併用にチャレンジするのがおすすめです。
前日はよく寝る
ウーバーイーツの自転車配達は、想像以上に体力を使う仕事です。特に夏場や長時間稼働する日には、睡眠不足のまま稼働するとすぐにバテてしまい、「今日はもう帰ろうかな…」という気持ちになりがちです。
誰にも監視されていない働き方だからこそ、自分のコンディション管理が大切になります。
また、カフェインの摂りすぎにも注意が必要です。個人的な体験として、日中にエナジードリンクやコーヒーを多く飲むと、夜になっても疲れているのに眠れず、結果として翌日のパフォーマンスが大きく落ちてしまいました。
翌日の稼働でしっかり稼ぐためにも、スマホの使用を早めに切り上げ、しっかり睡眠をとる習慣をつけることが重要です。
自転車稼働のいいところ

ウーバーイーツの自転車稼働は確かにバイクよりも稼ぎづらいですが、メリットもあります。具体的なメリットは以下の通りです。
すぐにはじめられる
ウーバーイーツの自転車配達は、とにかく手軽に始められるのが大きなメリットです。すでに自転車を持っている人であれば、初期費用はほとんどかかりません。
必要なものといえば、配達用のバッグとスマホホルダー、緩衝材くらい。合計で1万円もかかりません。
本格的に始める前に「どんな仕事か試してみたい」「まずはお小遣い稼ぎ程度にやってみたい」という人にって、自転車配達はリスクが少なくスタートしやすいです。
体力がつく
ウーバーイーツの自転車配達は、まさに“体力勝負”の仕事。そのため続けていると体力がついてきます。
僕自身は目的地まで2時間かけて移動するという愚行を犯しているのですが…。
最初の頃は付いた途端ヘトヘトでしたが、今なら付いてからも7時間程度は働けます。(帰りの2時間がこれまたキツいんですけどね笑)
体力をつけながらお金を稼ぎたい人には、自転車稼働はおすすめです。
メンタルが向上する
個人的な感想ですが、ウーバーイーツをやっている日はメンタルが向上している気がします。自転車で運動をしながら、日光を浴びて外を走ることが、自然と気分をリフレッシュさせてくれているのかもしれません。
普段、僕は家に引きこもってしまう日もあるのですが、そういう日はついネガティブな思考にハマりがちで、気分が沈んでしまうことも少なくありません。
でも、配達のために外に出ると、気分がとても爽やかになることがあります。「運動と日光浴はメンタルにいい」とよく言われますが、実体験としてその効果を実感しました。
ただ体力をめちゃくちゃ使い果たしているのに、稼げないとそれはそれでストレスになるので…。
だからこそ稼ぐコツを覚えて、効率よく稼ぐことも大切だと感じています。
まとめ:自転車は不利。でも戦い方を知れば稼げる
たしかに、自転車はバイクに比べて効率もスピードも劣ります。
地方都市では特にその差を感じる場面も多いです。
でも、「自転車だから絶対に稼げない」というわけではありません。
雨の日に集中して稼ぐ、タイミングとエリアを意識する、装備を整える──
これだけで、効率的に稼げる機会はあります。他にも
- 体力の向上
- メンタルが前向きになる
という効果も実感しました。
ウーバーイーツの配達員を考えている方は、まずは自転車稼働から始めてみてはいかがでしょうか?